2015年3月23日
1ドル=約33,000リアル
12時間かけ、マシュハドからヤズドにやってきました。
ここヤズドはキャヴィール砂漠とルート砂漠の交わるところにあるオアシス都市。
そしてまた、近郊にはゾロアスター教(拝火教)の聖地や独特なスタイルの墓場があることで有名。
Travel Info.
◯沈黙の塔(通称ダフメ)
火を聖なるものとして信仰するゾロアスター教では、死者を鳥に食べさせることで死体を処理する葬式の形を取っており(鳥葬)、鳥葬を行ったのがこの場所。
1930年代までは実際に使われていたが、その後鳥葬は廃止され、現在はイランのゾロアスター教徒でも土葬になっている。
【アクセス】
ヤズドからバスを乗り継いで行くか、タクシーで約30分。
【入場料】
50,000リアル/一人
夜行バスでヤズドに到着した後、町をフラフラ歩いていると、ある家族に声をかけられました。そのうち一人の女の子は英語を上手に使え、学生だけど観光ガイドのバイトをしているそう。
僕らのガイドしてあげると言われたものの、お金払えないよと言うと、タダでガイドしてくれることに!
しかも行きたかった沈黙の塔まで車で送迎してくれるという。
本当か??話がおいしすぎる。。
不安はありつつも、マシュハドで楽しい経験もあったので、お願いしてみることに。
彼女の親戚のおじさんが車を出してくれ、彼の子ども二人と彼女と僕たちを合わせて6人で出発。
ヤズド市内から30分ほどで沈黙の塔に到着。
右手に見えるのが沈黙の塔
チケット イラン人はこれよりもはるかに安かった
一家と記念撮影
後ろの坂を5分ぐらいかけて登っていく。
子どもはとても元気で走り回っているが、30歳を過ぎた僕はゆっくり歩く。落ち着いたのか、歳を取ったのか。
頂上からの眺め 遠くにヤズド市街が見える
門をくぐって中に入ってみる。
ここに死体を置いて鳥に食べさせたそう 骨は真ん中のくぼみに残る
麓にあるアーブ・アンバール(貯水池)
なぜゾロアスター教では鳥葬とされていたかというと、この宗教では火だけでなく、水や大地、空気などあらゆる自然のものを聖なる存在として捉えるのだそう。
そのため土葬や火葬などは、穢れた人間の死体を自然に触れさせ、穢してしまうため禁忌とされており、従って自然を穢さない方法として鳥に死体を食べさせるという手段になったとか。
ちなみにムンバイ/インドにある沈黙の塔は現在でも使用されているそうです。
当然のことながら日本で鳥葬は法律で禁止されています。
本当はゾロアスター教の聖地であるチャクチャクに行くつもりだったのですが、沈黙の塔だけで満足してしまったのでヤズド市内へ戻ることに。
この一家にはガイドと車の送迎に加え、バスチケットの購入までお手伝いしてもらいました。
イラン人、親切な人が多い。
この後もヤズドでは、タクシーやバスが捕まらずに困っていたら通りがかりのご夫婦がヒッチハイクさせてくれるなど、温かいもてなしを受けました。
たまたまかもしれないけどこの町は出会う人がとても良くて、日本にいた時のふるまいを考えさせられる。
ヤズド→シーラーズ行きの夜行バスチケット 代理店の手数料込みで230,000リアル/一人 ペルシャ文字だと何が何だかさっぱり分からない
イランと聞くと、どうしても欧米諸国と敵対していたり、核兵器を作っていたりと危険なイメージが先行していました。
僕らの両親や友達にも「大丈夫?危ないんじゃない?」と言われます。
確かに日本にいて日本や欧米のマスコミを通じた情報からは、そういった危険なイメージを持つのももっともなことだと思う。
しかし実際に来て見ると、イランの政府はさておき、人々は人懐っこく、優しい人が他の国に比べても多い印象です。
気になっていた「チンチャンチョン」という人種差別もまだ経験していません。
事前のイメージと来て感じる印象はずいぶんと違うことが多い。
さて、一家に丁重に感謝を伝えてお別れをし、次に向かうのはヤズド市内にあるマスジェデ・ジャーメ・モスク。
このモスクのメナーレ(塔のようなもの)はイランで最も高く、またここのタイルはイスラム建築の最高傑作の一つに数えられているそう。
マスジェデ・ジャーメ タイルが美しい
近くには絨毯を扱うお店がいっぱいある
続いてはアミール・チャグマーグのタキーイェ。
ここは15世紀に建てられた、モスクやバザールなどの複合施設。
この噴水の前でアイスを買って食べていたら、Shoのスカーフにくっついてしまい、ティッシュを探していると近くにいたイラン人がティッシュを差し出してくれた。
彼らは英語が上手で少し話していると「写真を撮って」と頼まれたので、みんなでパチリ。
その他、市内にはこんな建物もあります。
時計塔
宿KOHAN HOTEL周辺は旧市街になっており、ヤズドの昔ながらの風景を見ることが出来ます。
砂漠にあって暑いヤズドでは、このバードギール(風採り窓)は本当に涼しい。
KOHAN HOTELにもあり、近くで見学させてもらったのですが、涼しい風が実際に入ってきてびっくり。
昔の人の知恵に感動してしまいました。
旧市街の街並み 土色の家々が砂漠の町にいることを感じさせる
街歩きの合間に食べたものはこちら。
寒天のような食べ物 ノウルーズの時期に食べるお菓子だそう 道を歩いていたら一台の車が横に停まり、なぜか無料でくれた
ウエハース お店で買い物したらこちらもタダでくれた
ホットドッグ サラダやお新香のようなものはセルフでどうぞ
シュニッツェルと豆の煮込み
ヤズドで僕らが泊まったのは旧市街にあるKOHAN HOTEL。
詳細は後日まとめてアップするので、ここではさわりだけ。
名刺
ゆったりとして造りで日差しが気持ちいい
イランの子どもたちは人懐っこい 真ん中の子は恥ずかしがり屋でずっとはにかんでる
マシュハド、ヤズドと来て、街並みやノウルーズ、モスクやペルシャ絨毯が興味深いのはもちろんですが、僕ら二人が一番興味を惹かれるのはイランの人々かもしれません。
Hiro
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